福祉の本質は「他人のため」
阪神大震災の時、若者がドッとボランティアでかけつけた。
識者は「日本の若者は、まだまだ見捨てたものじゃない」と喜んだ。
しかし、一方で高校の中退は激増中である。
まだ、世間では話題になっていないが、イジメにもあっていない、成績も普通、非行グループとも緑がない、遅刻早退もない、タバコも吸っていない……、
なのに「突然退学」(私の造語)という現象が増えつつある。
親も先生も、おそらく本人も、理由は分からない。
日本は自由競争社会である。
学校はテストにしろスポーツにしろ典型的な競争社会である。
実社会よりも単純明確な競争社会である。
自分の成績を上げること(=他人よりも優れること)が基本である。
しかし、「他人のために良いことをせよ」と先生も言うし、感動的な本(漫画も)やテレビ番組は訴える。
いつしか、「自分のためにする」と「他人のためにする」の大矛盾に、本能的に陥って、身動きできなくなってしまう。
その時、阪神大地震。他人のためにつくすチャンス到来。
彼らは、「自分のためにする」よりも「他人のためにする」ことが、大きな価値を持っていると察知している人と思う。
しかし、ボランティアでは食べていけないことぐらい頭では分かっている。
優しい心が生かされる職場
日本は自由競争社会であるから、「他人のことより自分のため」の方が競争に勝つ確率が高い。
就職の面接練習で「他人より目立つ自己アッピールを」と言われて、「どうして平均・平凡ではいけないの」と質問する学生が多くなった。
そうした若者は、競争社会には不向きなのだ。
特に「日本的な競争社会」は、不公正がつきまとい、そこに身を投じるのは、どうもシックリしない。
そんな感じを持つ人々が非常に多くなってきた。
「自分よりも他人のため」に大きな価値を持っている人、競争社会になじまない人…、
こうした人は、本人に優れた能力があれば別だが、ともすると競争社会から弾き飛ばされてしまう。
競争社会の本質が「他人よりも自分のために」であるならば、そうでない職場を発見しなければ……。
競争ではなく、「他人のために」の心がストレートに生きる「福祉の職場」があることを知って欲しい。
心のやさしい人々に、「老人福祉の職場は絶対成長。今、人材大募集中」を知らせて欲しい。
自分のためではなく他人のために働く人こそ、社会を支える国の宝なのだ。
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