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やりがいのある医療の仕事と魅力
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介護の仕事は大変なのか
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介護の資格は難しい?
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福祉の本質は「他人のため」
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皆、老人福祉をめざす
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介護の仕事は始めやすい
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社会福祉は国民的な課題だ!
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やりがいのある医療の仕事と魅力
医療の変化を象徴する「QOL」と「EBM」
医療の分野でこのごろよく使われているのが、「QOL」と「EBM」という2つの言葉だ。
「QOL」(quality of life)は「生活の質」や「生命・生活の質」と訳されている。
治療は病気を治すことを主眼にするが、その治療によって患者の生活の質が著しく下がったり、尊厳が傷つけられたりしてはいけない。
その人の生き方、社会生活や家庭生活、個人の尊厳を保てることが大切なのだ。
たとえば痛みはひどくはないか、
薬の副作用で苦しんでいないか、
手術の跡ができるだけ小さい方法を選んだか、
家族とのコミュニケーションは十分にできているか、
治療に納得しているか、
病室は居心地がいいかなど、
治療や検査にあたっていろいろな要素が考慮される必要がある。
もうひとつの「EBM」(evidence-based medicine)は、「科学的な根拠に基づいた医療」などといわれる。
医師が自分の経験や知識、「大先生の意見」で治療法を決めるのでなく、科学的で厳密なデータに基づいて最善の治療法を決めるということ。
現在、いろいろな病気ごとに、国際的にみても標準的な治療方法のガイドラインが検討されている。
ガイドラインができあがれば、医療を提供する側はそれに沿って器械や薬をそろえて診療を行うことになり、無駄な治療がなくなって、患者の精神的、肉体的、経済的な負担が減る。
そして、患者も自分の病気の治療方針が理解しやすくなる。
この2つのキーワードは、「患者本位の医療」へ向けての医療の変化を象徴している。
情報を公開し、コミュニケーションを大切にして、科学的な治療法によって患者の生活を守る必要性が強調されているのだ。
このように患者の生活の質が保たれているかどうかに常に配慮すること、何がスタンダードな治療法であるかを知ることは、医師や看護士(婦)だけではなく、このサイトで紹介するような医療の専門職にも当然求められる。
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介護の仕事は大変なのか
介護のお仕事は、そんなに難しいものではない。
なんといっても、家庭でお年寄りの介護をしている人は、老妻であり嫁であり子である。
つまり国家資格なんか関係なく介護をしているのだから、誰にだってできるのである。
家庭で、寝たきり老人や痴呆性老人を介護している人が
「大変だ、大変だ」
「老人といっしょに家庭が崩壊する」
と泣いているのも本当のことである。
食事・排泄・入浴などの負担の大きい世話を、24時間365日間、休みなく介護しているから、当然に心身ともに疲労する。
しかし、お仕事となれば、8時間なら8時間だけである。
だが、「重い介護を必要とする老人の場合は、やっぱり大変なのでは……?」と思われるかも知れない。
実際に、ベッドに寝たきりの老人の食事、排泄、入浴……、を想像すると、とても大変な感じがする。
だから、鼻からチューブを入れて流動食を流し込んだり、点滴で栄養補給したり、臭いウンチをなくすため
「お見舞いの方へ、食べ物を与えないで下さい」
と動物園のような張り紙をしたり、縛りつけたり……。
この世の地獄が出現するのも、介護がものすごく大変だから…、と心やさしき人々は、ため息をつく。
しかし、ご安心下さい。
寝たきり老人の95%は本当の寝たきりではない
日本の「寝たきり老人」の、おそらく95%は、すぐにでもよっこらしょと起こしてベッドに座らせ、どっこらしょと車椅子に乗せることが可能である。
車椅子に乗せられれば、これはもう、ずっーと介護はラクラクになる。
例えば、ベッドに仰向けに寝ている人に、食物を食べさせるのは、これは大変と思う。
健康な人だって、仰向けで食べるとなると、絶対に「こぼす」「むせ返す」のだから。
しかし、車椅子に座って食べることを、お手伝いするのは、ずっーとラクラク。
車椅子に乗れることは、洋式トイレにも座れるというわけ。
洋式トイレに座っていれば、オシッコが出て、2〜3回繰り返せばウンチも出る。
たったの一日で、不思議や不思議、魔法のように「寝たきり」から「オムツ取り」まで進歩向上する。
かくして簡単ラクラク介護となるのである。
蛇足ながら、介護のお仕事の一番大切なことは、「やさしい心」「他人を思いやる心」と思う。
「ラクする心」ではありませんから。
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介護の資格は難しい?
保育園の担い手は保母さん、学校の担い手は教師である。
むろん、保育園や学校には、給食調理人、事務職員など、いろいろな人が働いているが、中心的担い手は、そうである。
しからば、老人福祉の現場での中心的担い手は誰か?
それは、老人を「介護する人」である。
そして、要介護老人・要支援老人を「自立」の方向へ向かわせる専門技術を習得した「リハビリする人」である。
代表的な資格は、「介護福祉士」と「ホームヘルパー1級、2級、3級」である。
「介護福祉士」の資格は誕生してから、まだ10年程度であるから、あまり世間に知られていない。
「介護福祉士」と同一法律で「社会福祉士」の国家資格も誕生している。
また、看護婦、保健婦の国家資格を持つ人は、介護の現場では、とても貴重な人材となる。
さて、資格となると、「取得するのが大変!」という感じなのだが、心配御無用。
「思いやりの心がある人ならば簡単に取得できます」
「学校時代の成績に自信がなくても大丈夫」
「老若男女、誰でも簡単に取得できます」
なお、介護保険法の実施以前では、「資格」がなくても「介護の仕事」は可能だったのですが、今は、「資格」が事実上必要となった。
でも安心、繰り返しますが、簡単に資格は取れます。
福祉分野の仕事は、絶対に高度成長分野
はっきり言って、「介護福祉士」や「ホームヘルパー」のように、簡単に資格を取得できる訳ではありません。
しかし、それほど難しいとは思われません。
まあ、平均的能力があれば、間違いなく資格は取得できます。
代表的な資格としては、「理学療法士」「作業療法士」です。
完全に人材不足状態なので、役所が公務員として採用しても、すぐにヘッド・ハンティングされてしまうくらい不足しています。
その他、「視能訓練士」「言語聴覚士」「義肢装具士」などがあります。
東洋医学系の資格としては、「柔道整復師」「はり師・きゆう師・あん摩マッサージ指圧師」があります。
世の中不景気なのですが、街を歩いていますと、こうした治療院がドンドン新規開業。
大失業時代でも、この職種は人手不足の不況知らずです。
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福祉の本質は「他人のため」
阪神大震災の時、若者がドッとボランティアでかけつけた。
識者は「日本の若者は、まだまだ見捨てたものじゃない」と喜んだ。
しかし、一方で高校の中退は激増中である。
まだ、世間では話題になっていないが、イジメにもあっていない、成績も普通、非行グループとも緑がない、遅刻早退もない、タバコも吸っていない……、
なのに「突然退学」(私の造語)という現象が増えつつある。
親も先生も、おそらく本人も、理由は分からない。
日本は自由競争社会である。
学校はテストにしろスポーツにしろ典型的な競争社会である。
実社会よりも単純明確な競争社会である。
自分の成績を上げること(=他人よりも優れること)が基本である。
しかし、「他人のために良いことをせよ」と先生も言うし、感動的な本(漫画も)やテレビ番組は訴える。
いつしか、「自分のためにする」と「他人のためにする」の大矛盾に、本能的に陥って、身動きできなくなってしまう。
その時、阪神大地震。他人のためにつくすチャンス到来。
彼らは、「自分のためにする」よりも「他人のためにする」ことが、大きな価値を持っていると察知している人と思う。
しかし、ボランティアでは食べていけないことぐらい頭では分かっている。
優しい心が生かされる職場
日本は自由競争社会であるから、「他人のことより自分のため」の方が競争に勝つ確率が高い。
就職の面接練習で「他人より目立つ自己アッピールを」と言われて、「どうして平均・平凡ではいけないの」と質問する学生が多くなった。
そうした若者は、競争社会には不向きなのだ。
特に「日本的な競争社会」は、不公正がつきまとい、そこに身を投じるのは、どうもシックリしない。
そんな感じを持つ人々が非常に多くなってきた。
「自分よりも他人のため」に大きな価値を持っている人、競争社会になじまない人…、
こうした人は、本人に優れた能力があれば別だが、ともすると競争社会から弾き飛ばされてしまう。
競争社会の本質が「他人よりも自分のために」であるならば、そうでない職場を発見しなければ……。
競争ではなく、「他人のために」の心がストレートに生きる「福祉の職場」があることを知って欲しい。
心のやさしい人々に、「老人福祉の職場は絶対成長。今、人材大募集中」を知らせて欲しい。
自分のためではなく他人のために働く人こそ、社会を支える国の宝なのだ。
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皆、老人福祉をめざす
昨年の秋、T君が「会社を退職して、介護福祉士の専門学校に入学する」と話してくれた。
T君は一流私大・W大の卒業で、天下の大企業J社に入社して27歳。
会社でミスとかトラブルをしたどころか、将来を期待されている人材であった。
月給の額を問いたら、びっくりする程の高額だった。
いろいろ理由を尋ねたら
「会社は利益追求が第一で、どうもそこの所が…、」
という。
老人福祉の職場に生きがいの光明を見たようだ。
それで、今、元気で専門学校に通っている。
やはり昨年の夏、二流私大・A大の大学院在学のOさんがやってきた。
英語とフランス語がベラベラの才女である。
特別養護老人ホームに就職したい、という。
素直で真面目で成績が良いから、トントントンと、ここまで来てしまった。
自分は何をしようか…、悩んでいる頃、老人ホームの就職案内を見た。
その瞬間「これだ」と決心した。
英語もフランス語も関係ない職場だが、全然迷わなかった、という。
それで、今、元気で特別養護老人ホームの事務をしている。
昨年冬、定年退職の60歳のSさんが、何か働きたいという。
「老人福祉だったら、すぐあると思う。ただし、ボランティア的時間給だよ」
と言ったら、えらく喜んでくれた。
それで一回2時間・週に三回、今、元気に老婦人の車椅子を押している。
今年の春、知人からR君のその後の話を開いた。
R君は田舎の高校を卒業後、上京はしたものの遅刻・無断欠勤常習で職場遍歴十回。
田舎へ帰って特別養護老人ホームの寮母(父)になったとたん大活躍。
敬語無視、すぐお婆さんと抱き合う、懸命にニューミュージックを老人に教える…など、変わり者だが、老人の人気者とのこと。
今年の春、中年のKさんがきた。
子育ても終わり、何かしようと思っている。
「老人のお世話をするホームヘルパーって、どうしたらなれるの」
と、聞く。
Kさんは、働く必要のないくらい財産を持っている50歳前後の婦人である。
「スーパーのレジは嫌なの。
もっと他人様のお役に立っている、という実感が欲しいの」
という。
それで、今、元気に社会福祉協議会の介護教室で勉強している。
あの人もこの人も、みんな老人福祉をめざして、元気でやっている。
この人たちこそ、縁の下の力持ち、国の宝……そう思う。
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介護の仕事は始めやすい
平成十二年四月一日から介護保険がスタートした。
その直後、全国的に在宅サービス(ホームヘルプサービス中心)を展開していた大手事業者が、当初の目論見よりも利用者が獲得できないため、事業規模を大幅に縮小した。
そのため、なんとなく介護事業に関してマイナスイメージが広がった。
しかし、私は当初より在宅サービスは元来「地域密着型」であるから、全国展開は難しいと思っていた。
つまり、全国展開する大手事業者に所属するホームヘルパー達は、仕事の段取り・仕事の要領を覚えてしまえば、かなりの確率で独立してしまうと想像していたのだ。
たとえば、地方に住むヘルパーさんの場合、親族・一族および友人・知人の家族の中に必ず数名から十名前後の要介護高齢者がいる。
したがって仕事の段取り・要領を覚えてしまえば、客の確保は確実だから、すぐに独立できる。
要介護高齢者の方でも、見ず知らずの大手事業者よりは、
「○○の△△さんの娘で□□ちゃんが、ホームヘルパーを独立開業したんだって、なかなか評判がいいらしいよ」
ということで、全国展開大手事業者よりは□□ちゃんに在宅サービスを依頼してしまうようになる。
つまり「やり手」のヘルパーさんは、1〜2年間を大手事業者で経験を積み、自信をつけたら続々と独立開業してしまうと推理していた。
もっとも、大手事業者の事業規模縮小は、私の推理とは別の理由で起きたようだ。
まだ介護保険制度が理解されていず、「介護保険って、なんだか分からない」ということで利用者が足踏み状態になっているためである。
でも、漸次、利用客は増加していくことは百%確実である。
時代は「少子高齢化時代」なのだ。
職業・資格を選択する場合も、「少子高齢化時代」をはっきりと認識した方がよい。
たとえば、小・中・高の学校教諭になることは非常に難しい。
クラス数がどんどん減少しているから、当然新規採用人数は激減している。
たとえば、東京都が採用した小・中・高の教諭数は、平成元年度は1844人であったが、平成10年度は991人と半減している。
30年程前は「先生にでもなろうか」「先生にしかなれない」という「でもしか先生」なる流行語があったが、今や夢物語である。
ついでに付け加えると、保育園の保母さんは少子化時代でもさほど採用人数は減少していない。
幼児の人数は激減しているのだが、女性の社会進出が著しいため保育園へ預ける比率が上昇していること、さらには、延長保育や0歳〜1歳保育の定員が拡大しているためである。
少子化にもかかわらず保育園の需要が増大しているということは、幼稚園の教諭の方は非常な狭き門となっていることを意味する。
さて、「少子高齢化時代」であるから、高齢者を対象とする産業が隆盛になるわけだから、それを支える人材も大量に必要になる。
しかし、それに就く能力・資格が難しければ、なかなか就職は困難となるが、
介護産業の場合、はっきり言って「簡単に資格が取得でき、簡単に就職できる」のである。
世の中、不景気で失業率が高いにもかかわらず、そのことが言える。
ただし、介護産業に従事する基本的な資質は「やさしい心」「思いやりの心」であることを承知しておいて下さい。
だから、皆さんの知人の中に、そうした心を持っていながら、就職のことで悩んでいる人がいたら「簡単に資格がとれて、簡単に就職できる」と教えてやって下さい。
その人がハッピーになるだけでなく、その人の家族、その人が受け持つ大勢の高齢者がハッピーになります。
若者だけでなく、中高年でも同じことがいえます。
子育てを終えた中年主婦に、そのことを知らせたら、ホームヘルパー二級の資格を収得して、半年後にはホームヘルプサービスの仕事に就いている。
あるいは、特別養護老人ホーム・デイサービスで働いている人もいる。
某団体が解散することになって失業確実の中年男女二人に、そのことを知らせたら、はり・灸・マッサージ師の資格を収得して、五年後には二人で開業している。
なにかしら社会貢献を、と考えている高齢者に、そのことを知らせたら、数人の高齢者でNPO(非営利法人)を立ち上げて、デイサービス事業を開始している。
そうした人が大勢います。
多くの「やさしい心」「思いやりの心」の人々が高齢者産業に従事すれば、生き生きした高齢社会になることでしょう。
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社会福祉は国民的な課題だ!
最近、大学、短大、専門学校生はもとより、子育てを終えた家庭の主婦やサラリーマン、OLなどの問で福祉の仕事を志す人たちが目立っている。
ホームヘルパーの受講希望者は毎回3~5倍もの競争率である。
また、文部省が1994年度から高校の家庭科や職業教育の授業の中で「家庭看護・福祉」コースを設けることができるよう、カリキュラムを改訂したのを機に、
そのモデル校の指定を希望したり、家庭科の教諭が率先して福祉を志す生徒に対し、福祉の理論や介護の方法の指導に取り組み始めたりしている高校もある。
今、なぜ福祉の仕事か。
近年の人口の高齢化の進行に伴い、親が年老いて病気がちや寝たきり、痴呆となり、介護の負担が家族に重くのしかかってくるようになってきたほか、
疾病や交通事故、労働災害、薬害などによる機能障害や生活障害、さらには住環境や生活関連施設の不備によって社会復帰もままならない障害者、
あるいは両親の共働きに伴う児童の保育の問題などに関心を寄せる人たちが増えてきているからである。
また、バブル経済の崩壊によって日本経済が低迷し、各企業が雇用調整に乗り出しているため、就職できない新卒者や中途退職者がにわかに福祉の仕事に注目するようになったことも考えられる。
このほか、阪神・淡路大震災をきっかけに、わが国でもようやく国民の間にボランティア活動の重要性が認識されるようになったこともその遠因の一つと思われる。
確かに、わが国は近年、急速な人口の高齢化に伴い、高齢者の介護や看護の問題が年々深刻になっており、寝たきり高齢者は100万人を超え、痴呆性高齢者も約150万人に増えるのではないかと予測されている。
また、疾患による機能障害や生活障害、あるいは交通事故の増加や労働災害、薬害などの影響に伴い、身体障害者は約300万人、知的障害者は約39万人、精神障害者は約200万人とこちらも増加の傾向にある。
さらに生活保護世帯は近年、減少の傾向にあるものの、いまだに約60万世帯、880万人にも及んでいる。
思うに、わが国の社会福祉は長年、貧困な世帯や孤児、虚弱な高齢者などのいわゆる社会的、経済的弱者に対し、家族や地域の住民が中心となって相互扶助が行われてきた。
そして、このような問題も時が経つにつれ、政府や地方自治体の責任のもとで解決されるべきであると提起されるようになり、
明治以降、さまざまな楓や法律が設けられ、行政の施策として位置づけられるようになった。
しかし、今日のようにすべての国民の幸福の追求およびその社会的実現、言い換えれば国民一人ひと。
の自立と社会連帯による社会福祉として本格的に取り組まれるようになったのは戦後、新しい憲法が制定されてからである。
具体的には、この新憲法のもと、すべての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利が保障され、それまでの「慈恵としての福祉」から「権利としての福祉」へと転換することになったのである。
その後、この憲法の精神にのっとり、社会福祉に関する6つの法律がそれぞれのサービスの対象者ことに制定され、その基盤の整備に努めることになった。
それからかれこれ半世紀経ったわけである。
が、社会福祉施設の数は、全く足りていない。
しかも、戦後の高度経済成長による生活水準の向上や医療技術の進歩による平均寿命の伸長、出生率の低下に伴い、わが国は1970年、スウェーデンやフランスなどに次いで高齢化社会の仲間入りとなった。
この人口の高齢化はその後も進行しており、2020年には国民の4人に1人は65歳以上の高齢者という本格的な高齢社会が訪れることが予測されており、
寝たきりや痴呆性高齢者、障害者、児童、低所得者などの要援護者やその家族に対する社会福祉の整備・拡充がにわかに国民的な課題となってきた。
とりわけ、深刻な問題は特別養護老人ホームなど社会福祉施設の整備・拡充とともに、
これらの施設の寮母(父)などの介護職員やホームヘルパー、さらには保健・医療分野における看護師や保健師などの人材の確保が急務とされている。
そこで、政府は1987年に「社会福祉士及び介護福祉士法」を制定、この社会福祉士と介護福祉士をわが国における社会福祉にかかわる基本的な国家資椙として位置づける、一方、
1989年に高齢者保健福祉推進十ヵ年戦略(コールドプラン)を発表、これらの有資格者を中心としたサービスの充実に努めることとした。
また、1990年には高齢者保健福祉推進十ヵ年戦略(ゴールドプラン)の具体化のために社会福祉ハ法を改正し、サービスの実施主体を政府および都道府県から市(特別区を含む。以下略)町村へと移行する傍ら、すべての市町村に老人保健福祉計画の策定を義務づけた。
1992年には「看護師等の人材確保の促進に関する法律」の制定、「社会福祉事業法及び社会福祉施設職員退職手当共済法」の一部改正により、
これらの法律を一括して「福祉人材確保法」として位置づけ、都道府県や市町村と連携しながらその養成・確保や資質の向上、雇用条件の改善、職員の研修の強化に乗り出した。
具体的には、厚生省内に保健医療・福祉マンパワー対策本部を設け、看護師やホームヘルパーなど保健・医療・福祉にかかわる専門職を重点的に確保するため、
都道府県福祉人材センターおよびその連結・調整を行う中央福祉人材センターを設置、ナースセンターと公共職業安定所(ハローワーク)を連携させ、求人情報の提供や各種相談、福祉の仕事の説明会などを行うことになった。
さらに1994年度には新ゴールドプランを策定し、翌1995年度から新寝たきり老人ゼロ作戦にも着手するなど、施策の拡充に努めることになった。
一方、身体障害者や知的障害者、精神障害者の問題についても1995年に障害者プラン(ノーマライゼーション七ヵ年戦略)を策定し、
すべての市町村は1996年度までに市町村障害者計画を策定し、2002年度までに必要な事業を実施することになった。
また、児童については1995年、今後の子育て支援のための施策の基本的方向についてエンゼルプランを策定、その一環として当面の緊急保育対策等を推進するための基本的考え方を明示し、
1999年度までに低年齢児(0~3歳児)保育や延長保育、子育て支援のための基盤の整備などに取り組むこととなった。
このような流れは今や社会福祉が国民的な課題となってきたからにほかならない。
事実、近年、各地でこれに呼応するように市田村社会福祉協議会(社協)を活動の拠点としたボランティアグループが毎年のように結成されいる。
また、これらの市町村社協をはじめ、消費生活協同組合(生協)、農業協同組合(農協)の中には独自にホームヘルパーなどを養成・確保、在宅サービスに取り組みつつあるほか、一部の民間事業者では高齢者を対象としたシルバーサービスに乗り出すところもあるなど、行政、住民、企業による<地域福祉>として芽生えつつある。
これはだれもが対等・平等で、社会参加が保障されるべく正常な共生社会をめざすノーマライゼーションの理念にもとづくものである。
それだけに、最近、福祉の仕事を志す人たちが増えてきていることはきわめて時流にかなったことである。
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「職業としての福祉の仕事」となると、単なる個人的な情熱や経験の積み重ねなどだけでできるものではない。
そこには自ずから社会福祉に対する崇高な理念とその実践者としての人間的な素養、さらには専門的、かつ継続的な知識と技術にもとづき、利用者の自立支援をめざした迅速、かつ的確な援助が求められる。
この点、ボランティアに必要以上に期待することに無理があるのは当然のことである。
しかも、ひと口に福祉の仕事といってもその職種は高齢者から身体障害者、知的障害者、精神障害者、児童、低所得者などサービスの利用者によってさまざまである。
また、その領域についても国民の福祉ニーズの多様化や高度化に伴い、
従来のいわゆる社会的、経済的弱者を対象とした狭い意味での福祉だけでなく、保健・医療を含めた広い意味での福祉としての視点が求められている。
このため、その職場も施設や行政機関、民間団体、企業・事業所に及ぶため、具体的にどのような仕事に就けば自分の適性に合うのか、
また、その仕事の将来性はどの程度であるのか、判断することはきわめて難しいのが現実である。
加えて、福祉の仕事はその対象者が生身の人間であるほか、「人生の先輩」であることが多いため、常に相手に対する尊敬の念はもとより、細かい神経と心遣いを持ちながら必要なサービスを迅速、かつ的確に提供していくことが求められる。
また、一般のサラリーマンやOLなどのように平日だけの勤務で、予定の時間が来れば終わりというわけにはいかず、
早番や遅番、宿直、夜勤など勤務形態が変則的になる場合もある。
したがって、その労働環境は職種によっては週40時間への労働時間の短縮の難しさや、変則的な勤務形態、年次有給休暇の消化率の低さ、社会的評価の底上げなど課題が少なくないものの、
地方自治体のなかには施設職員の人件費を補助し、職員の増員を図っているところもある。
また、給与や賞与、退職金はほぼ公務員の給与をベースにした水準が保たれていることも確かである。
さらに完全週休2日制については民間の企業・事業所よりもむしろ実施されているほか、施設職員を含む一般の労働者を対象とした介護休業制度についても、1994年度から実施済みの国家公務員に続き、1999年度から本格的に制度化された。
いずれにしても、このように福祉の仕事に大きな期待が寄せられているなど、不況に強い安定した仕事として注目されるようになった。
このため、ビジネス社会の第一線で活躍しているサラリーマンやOLの中には福祉の仕事に憧れてこの道に転身し、充実した毎日を送っている人たちも少なくない。
そこで、当サイトではこのような情勢を踏まえ、21世紀の本格的な高齢社会に向けて期待される福祉の仕事を細かく調べることとした。
具体的には、まず「福祉の仕事」としてそれぞれの仕事の内容や将来性、主な職場、就労者数、勤務形態、給与水準、就職や資格取得のルート、あるいは資格を取得するためのポイント、さらには採用状況などについて職種と職場に分けて説明した。
また、「福祉関連組織・団体・企業」では社協をはじめ、福祉公社、福祉(系)生協、民間福祉団体などについてそれぞれの組織・団体・企業の概要や事業の内容、団体数、職員数、採用状況などについて紹介するとともに、これから期待される新しい職種についても触れていこうと考えている。 期待して頂きたい。
当サイトが高校生や大学、短大、専門学校生などの若者はもとより、サラリーマンやOL、主婦、定年退職者などより多くの人たちに活用され、
ヒューマニズムに満ちあふれた福祉の仕事を選ばれ、二度とない人生を充実したものとして送っていただければ管理人としてこれにまさる喜びはない。
「福祉は人なり」とはよくいわれる言葉であるが、
確かに、福祉の仕事はどんなに立派な制度や施設ができてもそれを動かすマンパワーに量的、あるいは質的な問題があれば「宝の持ち腐れ」に終わってしまうのも事実である。
その意味で、社会福祉に従事する人たちは常に利用者の生命や財産、健康、生活、人権を温かく見守りながら、豊かな人間性に裏付けられた高度な専門知識と技能を駆使し、
本人の自立支援を図るべく、職務をまっとうしてもらいたいものだ。
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