時代は老人福祉
介護保険で飛躍的に基盤が整備
平成十二年(2000)4月1日から、介護保険法がスタートした。
これによって、老人介護は完壁になったと言えるだろうか?
そもそも分かりきった話だが、一つの法律を作ったからと言って、すぐさま「老人介護が完璧」になるのだったら、こんなラクチンな話はない。
キリスト教の神様だって、天地創造に7日間もかかったのだ。
日本神話の神様だって日本列島をつくるのに、結構手間隙をかけている。
最初から完壁…、そんなことは、あり得るはずがない。
あっさり言えば、介護保険法の制定・スタートとは、老人介護の基本方向・枠組みを作ったに過ぎない。
基本的に重要なことは、介護サービスを提供する施設や人材を、どうやって飛躍的に増加させるか、である。
介護保険という「仕掛け」によって、施設や人材が飛躍的に増加するはずである。
それは、どういうことか、と言いますと……。
昭和三十年代半ばに国民健康保険が創設された。
つまり、医療を支える財政基盤が確立した。
分かりやすく説明すると、患者は少々の治療費を支払えば良い、でも医療保険から医師の手元には治療費の数倍の金が確実に入るという制度が確立したのである。
したがって、その後の病院や診療所の増加はものすごいもので、街のアチコチに○○医院、△△歯科が続々とオープンし、いつのまにか八百屋さんや肉屋さんの数よりも多くなった。
今では多すぎる医師が心配され医学部の定員は削減されている有様。
介護保険の創設で同じようなことが期待されている。
すでに、新ゴールドプランの最終段階にさしかかった平成十年頃から、介護保険はビジネスチャンスとばかりに、様々な業種が介護産業進出をめざしてイケイケどんどん。
世の中大不況で、設備投資は減少、首切りリストラの真っ只中、元気がいいのはIT産業と介護の分野だけみたい。
ゴールドプラン21をみても、老人福祉は、それイケ、やれイケ、高度成長間違いなし。
かくして、老人福祉を支える基盤は急ピッチで整備される。
すでに、あなたの街にも新しく、○○デイサービス、△△特別養護老人ホームが建設されたことでしょう。
まあしかし、繰り返しますが、最初からすべてスムーズに完璧に行くわけがないのであって、あれやこれや問題が指摘されている。
修正すべきは当然修正すべきである。
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