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医療制度の未来
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医療とは様々な専門職者の連携プレイである
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介護保険が生み出す雇用
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時代は老人福祉
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寝たきり「ゼロ」は実現可能だ
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3〜4人に一人が高齢者
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(実情)高福祉高負担の無駄な部分
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「高福祉高負担」は、経済が停滞するのか?
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医療制度の未来
医療制度は、どこに向かっているのでしょうか?
近年の医療政策は、緊縮財政のために効率を目指しています。
そのため、2002年から医療費の抑制を強め、診療報酬改定を初めてマイナスの改定としたのです。
この影響は大きく、倒産する病院も出始めました。
その後、2004年に±0の診療報酬改定があり、2006年にさらに大幅なマイナスの診療報酬改定があったのです。
この2006年の診療報酬改定は、それまで優遇していた長期療養のために設置された療養病床にメスを入れ、在宅医療へのシフトを推進しました。
そのため経営の厳しい地方の病院では、療養病床に入院中の患者を強引に退院させる追い出しにかかったのです。
地域によっては在宅医療が整備されていないため、自宅への患者の受け入れに戸惑った家族も多く、最悪のケースでは、老人が老人を介護する老々介護といわれる悲惨な状況を生み出したのです。
これは、財政主導の医療制度改革がもたらした弊害なのです。
一方、このような厳しい状態が続く医療界ですが、2006年に成立した医療制度改革法実により業界の改革が着々と進みつつあります。
これが完成すれば、公的機関より詳細な医療機関情報がインターネットで閲覧可能となり、医療機関を選択できるようになります。
さらに、疾病予防と健康増進の政策により、高齢者のQOL(quality of lifeの暗。「生活の質」あるいは「生命の質」と訳される)の高い暮らしができるようになるはずです。
医療保険についても、現在問題となっている医療費の都道府県格差の問題も解消され、不公平感もなくなってくるのではないでしょうか。
数年後の医療界に期待が集まります。
カテゴリー:介護福祉に関するコラム
医療とは様々な専門職者の連携プレイである
医療というと、大きな病院、エリートの代表である医師、白衣の天使である看護師といったイメージがあります。
最近では、救命救急センターを特集したテレビ番組や名医を紹介した本、病院ランキングなどが巷にあふれています。
では、なぜ医療のテレビ番組や本などは私たちを虜にしてしまうのでしょうか。
これには、2つの理由があります。
1つは、人間は健康に興味があるためです。
もう1つは、医療は一般社会からはブラックボックスであるためなのです。
医療は、医療を提供する側と医療を受ける側の問に情報の非対称性があるといわれています。
強いていうならば、素人にはわかりにくいのも医療の特徴なのです。
この医療の情報の非対称性は、医療技術の広さと深さに関係があります。
医療は、医師や看護師からコメディカルといわれる国家資格をもつさまざまな専門職の連係プレイにより提供されています。
たとえば医師は、医師国家資格を取得した後にそれぞれ個々に専門分野を決め一人前になっていくのです。
医師の専門分野とは、内科や外科など30科以上の診療科が存在しています。
コメディカルについては、看護師、薬剤師、臨床検査技師、診療放射線技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など、あげたらきりがないくらいに国家資格が存在し、医療の現場で活躍しています。
医療機関もいろいろで、病院にも、医療法で定められている特定機能病院や地域医療支援病院などがあり、概念上では、老人病院や専門病院、ケアミックス病院などがあります。
医療はこれほどまでに複雑であり、医療に従事している専門家でもすべてを理解することは難しいのです。
カテゴリー:介護福祉に関するコラム
介護保険が生み出す雇用
介護サービス市場の発展
2000年4月に始まった介護保険制度によって、利用者が自分でサービスを選択できるようになったことから、多様なサービス提供事業者(株式会社、NPO、農協、生協など)が介護市場へ参入した。
高齢者の介護サービス利用は、従来の行政による措置を中心とした仕組みから、利用者と事業者の問の契約による仕組みへと大きく変わった。
これによって、民間の事業者が介護ビジネスへの参入をはかり、将来有望な「介護サービス市場」が誕生したのである。
介護保険では、訪問介護(ホームヘルプ)などの居宅サービスを提供する事業者や、特別養護老人ホームといった介護老人福祉施設などの施設を都道府県知事が指定し、この指定を受けた事業者の提供するサービスを保険給付の対象とするとしている。
民間事業者により提供される介護サービスについては、厚生労働省はサービスの種類別に「ガイドライン」と呼ばれる運営指針を定めている。
介護サービスはサービス業であり、典型的な労働集約型の仕事で、質の高い人材を確保し育成することが、事業成功の鍵を握っている。
たとえば、優秀なホームヘルパーなどの雇用はどの事業者も積極的で、社員の教育を徹底して行っているところも多い。
居宅サービス事業所指定件数
(単位 件)
| 平成11年10月 | 平成12年7月 | 平成14年8月 | 平成15年4月 | |
| 総 数 | 3,639 | 36,595 | 303,603 | 312,959 |
| 社会福祉法人 | 1,616 | 17,528 | 21,302 | 21,815 |
| 医療法人 | 430 | 4,128 | 48,618 | 51,148 |
| 民放法人 | 73 | 523 | 2,918 | 3,005 |
| 営利法人 | 1,209 | 10,524 | 28,793 | 32,871 |
| NPO | 49 | 474 | 1,159 | 1,448 |
| 農協 | 64 | 542 | 1,016 | 1,081 |
| 生協 | 92 | 534 | 1,628 | 1,705 |
| 上記以外の法人 | 12 | 155 | 1,143 | 1,245 |
| 自治体 | 48 | 1,735 | 5,746 | 5,857 |
| 非法人 | 46 | 452 | 85,651 | 60,780 |
カテゴリー:介護福祉に関するコラム
時代は老人福祉
介護保険で飛躍的に基盤が整備
平成十二年(2000)4月1日から、介護保険法がスタートした。
これによって、老人介護は完壁になったと言えるだろうか?
そもそも分かりきった話だが、一つの法律を作ったからと言って、すぐさま「老人介護が完璧」になるのだったら、こんなラクチンな話はない。
キリスト教の神様だって、天地創造に7日間もかかったのだ。
日本神話の神様だって日本列島をつくるのに、結構手間隙をかけている。
最初から完壁…、そんなことは、あり得るはずがない。
あっさり言えば、介護保険法の制定・スタートとは、老人介護の基本方向・枠組みを作ったに過ぎない。
基本的に重要なことは、介護サービスを提供する施設や人材を、どうやって飛躍的に増加させるか、である。
介護保険という「仕掛け」によって、施設や人材が飛躍的に増加するはずである。
それは、どういうことか、と言いますと……。
昭和三十年代半ばに国民健康保険が創設された。
つまり、医療を支える財政基盤が確立した。
分かりやすく説明すると、患者は少々の治療費を支払えば良い、でも医療保険から医師の手元には治療費の数倍の金が確実に入るという制度が確立したのである。
したがって、その後の病院や診療所の増加はものすごいもので、街のアチコチに○○医院、△△歯科が続々とオープンし、いつのまにか八百屋さんや肉屋さんの数よりも多くなった。
今では多すぎる医師が心配され医学部の定員は削減されている有様。
介護保険の創設で同じようなことが期待されている。
すでに、新ゴールドプランの最終段階にさしかかった平成十年頃から、介護保険はビジネスチャンスとばかりに、様々な業種が介護産業進出をめざしてイケイケどんどん。
世の中大不況で、設備投資は減少、首切りリストラの真っ只中、元気がいいのはIT産業と介護の分野だけみたい。
ゴールドプラン21をみても、老人福祉は、それイケ、やれイケ、高度成長間違いなし。
かくして、老人福祉を支える基盤は急ピッチで整備される。
すでに、あなたの街にも新しく、○○デイサービス、△△特別養護老人ホームが建設されたことでしょう。
まあしかし、繰り返しますが、最初からすべてスムーズに完璧に行くわけがないのであって、あれやこれや問題が指摘されている。
修正すべきは当然修正すべきである。
カテゴリー:介護福祉に関するコラム
寝たきり「ゼロ」は実現可能だ
寝たきり老人でない者が、どうして寝たきり老人になってしまうのか?
推埋するに、日本の病人看護は伝統的に「安静が一番」とされてきたことによるのではなかろうか。
急に熱が出た、急に腹が痛い、とりあえず安静。
こうした急性の病気には安静は正しいのだが、それがすべての病人には安静が一番、病人と似ている老人も安静が一番となった。
まさに壮大なる錯覚にはまってしまったのだ。
朝日新聞の夕刊に『ミスターボウ』という四コマ漫画がある。
そこに登場するお爺さんは相当な悪戯者なんだが、いつも座敷の布団で寝ていた。
「元気老人が畳も夜も布団に寝ていたら、本物の寝たきりになってしまう。
寝たきり奨励でおかしいぞ」
と、からかっていたら、平成9年の某日から、お爺さんは布団とさよならした。
錯覚から目覚めたのである。
寝たきりは予防出来る
10年前までは「老人になれば身体機能が低下して、寝たきりになるのは自然の法則」と完璧に信じられていた。
しかし、それは「寝かせきり」に原因があり、現在では寝たきりは適切なケアにより予防できる、と判明した。
筋肉は使わなければ衰える、このことは誰しも体験的に承知している。
筋肉だけでなく心身の様々な機能は適切に使用しなければ機能低下する。
これが、多数の臓器に同時に生じる、
(廃用症候群) → 機能低下(疲れやすい) → ADL(Activities of Daily Living 日常生活活動能力)の低下 → 生活の不活発化 → 一層の廃周症候群、
という悪循環に陥り、最終的に寝たきりとなる。
早期に布団から離れ、自立を目指す介護とリハビリを行うことが寝たきり予防につながる。
こうした認識にたったのは、つい最近のことである。
昭和六十年代に、一握りの先駆者によって
「適切な取組みを行えば、寝たきり老人を激減させることができる」
「適切な介護とリハビリによって、寝たきりは多くの場合避けることができる」
と訴えられ始めた。
また、北欧福祉先進国では、寝たきり老人が驚くほど少ない事実も報告されるようになった。
そして、厚生省(当時)が寝たきり予防対策に力を入れ始めたのが、平成二年(1990)の「ねたきり老人ゼロ作戦」である。
そして、平成三年(1991)に、国民全体に広く普及啓発できるように「寝たきりゼロへの10ヵ条」が策定された。
そんな経過であるから、まだ多くの人は「寝たきりは予防できる」「寝たきりゼロは可能」を「夢物語」と思っている。
カテゴリー:介護福祉に関するコラム
3〜4人に一人が高齢者
日本は高齢化社会に突入し、さらに超高齢化社会に向かって突進しつつある。
そんなデーターには、頻繁にお目にかかれる。
世界一の長寿国
平成十年(1998)の平均寿命は、男77歳、女84歳で世界一。
名誉ある世界一の地位は不動のものらしい。
21世紀末まで高齢化社会
国際的に65歳以上を高齢者(または老人)という。
そして、総人口にしめる高齢者の割合を高齢化率という。
平成二十二年(2010)には高齢化率が22%となり世界一となる。
平成二十七年(2015)には高齢化率は25%を越え、その後27〜33%の水準が21世紀の末まで継続する。
つまり、3〜4人に一人が高齢者の時代が続く。
後期高齢者が半数を占める
75歳以上を後期高齢者という。
平成二十二年(2010)には、65歳以上の高齢者2800万人のうち75歳以上が1300万人をしめ、高齢者の46%が後期高齢者となる。
要するに、高齢者の半分は後期高齢者だ。
高齢化の速度が超スピード
国連の定義によると、高齢化率が7%以上を高齢化社会という。
日本は昭和四十五年(1970)に7%を突破して高齢化社会になり、平成六年(1994)には14%になった。
7%から14%へと倍増するのに、フランス105年、スウェーデン85年、イギリスおよびドイツが45年の歳月がかかったが、日本はわずか24年。
厚生労働省は事あるごとに、
「時間が少なかったので老人福祉の施策が間に合わなかった」
と言っているようで、なにやら中学の生徒が
「時間がなかったので、テストの点がとれなかった」
と母親に弁明しているのに似ている。
日本は超高齢化社会に向かって、今すごいスピードで突進している。
逆に、子供の数は激減の一途。
「少子高齢化」の趨勢は100%確実なのだが、世の中には疑り深い人もいる。
「エイズのような強烈な新型ウイルスが大流行して、虚弱な高齢者がコロコロ死亡……、だから高齢者はそんなに増加しないのでは……?」
「現代日本人は食物や大気から大量の化学物質を摂取しているから、その害毒によって老人はハタハタ死亡……寿命が低下するのでは……?」
という風説を時々耳にする。
確か十数年前に、日本人の寿命は今後急速に低下して、人生50年の時代に戻る…、なんて本を、どこかの研究者が発表してベストセラーになったことがある。
こうした風説は完全な誤り。
0−157の食中毒事件のように、新型ウイルスが流行しても、バタバタ死亡するのは免疫力・抵抗力のない子供の方である。
また、化学物質の被害にあうのも、アトピーで分かるように、やはり子供である。
だから、仮に不幸なことが到来しても、ますます「少子高齢化」になるだけである。
どうして、こうした風説がもっともらしく言われるのかが不思議でならない。
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(実情)高福祉高負担の無駄な部分
なんと無駄金二兆円!
「高福祉高負担」の「高負担」は、誰だって嫌だ。
行政機関は、可能な限り、無駄をなくす行政改革をして、納税者の負担を軽減しなければならない。
とは言っても、高福祉を確立・維持するには、莫大な金が必要なのも事実である。
平成十二年4月から介護保険が発足したが、その直接総費用は年間約5兆円である。
ちなみに、医療費総額は30兆円であり、消費税一%とは2兆円である。
介護保険の5兆円は数年後には7兆円、8兆円へと間違いなく増加する。
とにかく、何兆円という話なのだが……さてさて、ここに2兆円の無駄金がある。
病院に入院していて、本来は退院なのに、自宅で介護する人がいないため自宅に戻れず、かと言って、特別養護老人ホームは満員で入所できず、やむなく長期間、病院で生活している高齢者が大勢いる。
いわゆる「社会的入院」という、世界でも珍しい光景が継続されている。
高齢者の「社会的入院」は一人一ヶ月約50万円の医療費が支出されるが、特別養護老人ホームに入所できれば、一人一ヶ月約24万円の公費負担ですむ。
つまり、もしも特別養護老人ホームが完備していたら、26万円が節約される。
社会的入院の無駄金を、厚生省(当時)は年間5000億円と発表している。
しかし、病院で生活している高齢者は70万人いる。
医学的観点から本当に長期入院が必要と目される数を20万人と仮定すれば、50万人が社会的入院となる。
したがって、単純計算すると、
(50万円−24万円)×12ヶ月××50万人=1兆5600億円
となる。
なんと1兆5600億円が無駄金となる。
六十万人で計算すれば、2兆円だ。
2兆円とは消費税1%分に相当する。
毎年、消費税1%が無駄金として病院に支払われているのだ。
老人福祉の貧困が、こうしたアホな事態を生んだのである。
老人福祉(特別養護老人ホーム)を完備した方が、国民経済全体からすれば、「倍もお得」「2兆円もお得」なのである。
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「高福祉高負担」は、経済が停滞するのか?
「老人ばかりの社会になると活力がなくなり、経済がマイナス成長に低落する。
すると老人福祉の財源がなくなる。したがって、老人の高福祉は成り立たない」
というもっともらしい説がある。
一流どころの学者・評論家にも、そんな説をとなえる者がいる。
なんとなく真実らしいが、間違いである。
「たんなる老人」=「働かない厄介者」=「マイナス成長」という先入観に過ぎない。
あるいは、「高福祉は、高税率の高負担となり、国民経済の活力がなくなる」という「高福祉高負担」説に基づく真実味あふれる説もある。
それも間違い。
日本は国民負担率(税金、公的年金、医療保険の比率)が低い。
その結果、低福祉なので、個々人で負担する資金と不安は大変なものとなり、異常に高い貯蓄となっている。
つまり個々人は、毎月数万円の掛け金を生命保険会社や損害保険会社へ支払い続けたり、老後のための貯金をせっせとしなければならない。
だから、「国民負担率プラス民間保険会社の掛け金プラス老後の貯金」で国際比較してみれば、すでに日本は欧州と大差なく、実質的に高負担となっている。
要するに、「高負担だが、低福祉と大不安」が日本の実相。
社会保障が本当に完備すれば、安心して民間保険会社への掛け金を行政に移行することができる。
つまり「こっちの金をあっちへ移すだけ」なのだ。
その結果、老後の安心が確保されるから、消費も増加し、景気も良くなる。
したがって、福祉を完備することは景気にマイナスどころかプラスになるのだ。
まあ、高福祉になれば民間保険会社は不景気になるが、仕方ない。
高福祉は地域社会に安定した職場をもたらすから、生命保険会社のセールスレディは、老人福祉の場へ向かえばよい。
高福祉高負担は経済が停滞するという根拠のない説
国民負担率が40%を超えると、経済は低落傾向に向かう、という説がある。
いや、45%だという説もある。
ちょうど半分の50%がいい、という説もある。
現実問題として、高齢化の進展によって55%になってしまう、という試算もある。
福祉が完備すると「民間保険会社への掛け金が少なくてすむ」という視点が、すなわち個人の実生活をスッカリ無視している議論ばかり。
バナナのたたき売りのように数字だけが踊っている。
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